脱税の手口としては、キャバレー・飲食店では売上除外、不動産業、パチンコでは売上除外や架空経費の計上、機械器具小売業では架空経費の計上のほか、人材派遣業では人件費を外注費に偽装することによる消費税の脱税が多く見られたとのことです。
脱税して得られた資産の隠し場所は様々で、以下のような事例がありました。
○プレハブ倉庫におかれた流し台の収納スペースに、現金をスポーツバッグに入れて隠していた
○居宅書斎の本棚に並べられた書籍の後ろに、預金通帳及び定期預金証書を隠していた
○居宅台所の吊り戸棚内の土鍋に、預金通帳及び定期預金証書を隠していた
○親族居宅に疎開されていた手提ふくろの中に、預金通帳、割引債券を隠していた
○居宅寝室天井の照明器具の中に郵便貯金通帳及びキャッシュカードを隠していた
○遠隔地にある知人使用のマンションに事業に係る収入金額を記載した書類等を隠していた
隠す方も探す方も、実によく考えたものです。
なお、17年分の査察事件の1審判決の状況は判決156件中100%が有罪で、うち実刑が7人。一人あたり犯則税額は1億円、一人あたり懲役月数は15.9ヶ月となっています。