先日、私が所属する会計人の勉強会で、ある特定の分野ではトップシェアをとっているメーカーの社長をお呼びして講演をしていただきました。いろいろとためになるお話をしていただきましたが、その中でちょっと印象に残ったエピソードです。
■ 「1番」である意味 ■
入社式スピーチで、社長が、新入社員に質問しました。
「アメリカの大統領はだれですか?」
聞かれた新入社員は「オバマ大統領です」
次に社長が「では、副大統領はだれですか?」
新入社員は「・・・!? 分かりません」
すかさず社長は
「それでいいんです。トップ、つまりNO1の名前しか知らなくて。
だから、我が社は業界でNO1を目指すのです。つまり、NO1は誰でもが覚えてくれる、しかしNO2以下は記憶に残らない。だから、NO1を目指し、維持し、 記憶に留めてもらうようにするのです。」
聞いてなるほど、新入社員にとって分かり易い表現だと感心しました。
確かに、NO1になること、NO1であり続けることは大変なことであり、また名誉なことでもあります。しかし、それゆえ皆の記憶に残ります。
だから、たとえどのようなものでも、自分、自社がNO1になれるものを見つけて、NO1になるということが重要なのです。
人間誰でも、また、どんな会社でも何か他とは違った、 良いものを持っているはずです。
それに磨きをかけ、徹底的に差別化を図り、その分野でNO1になる。
何かでNO1になるものがあれば、他にパッとしないものがあっても、
NO1のものに引きずられて、輝き始めるものも出てくるかもしれません。
それには、まず、自社の強味、弱みをしっかり把握して、 強みに注力していくことが必要です。
弱みを補強して、バランスを取っていくのは、我慢が必要ですし、 時間もかかります。
むしろ、強いところをより強化しダントツのNO1になる方が、スピード感よく、なにより注目度が高くなり、社内の求心力も高まってきます。
NO1になれるものを見つけて、みがきをかけ、特定の分野でのNO1をまずは目指すのが重要なことだと考えさせられました。